踏切の動作、複線の制御もできたのとAVRマイコン単位での動作も確認できたので、ブレッドボードをやめて自分専用のプリント基板に起こそうと思います。ユニバーサル基板で作るのが一般的だと思いますが、配線を考えるのが結構面倒で、当方だけかもしれませんが配線ミスも起きやすいです。
勝手な意見ですが、オリジナル基板作成のメリット
- 配線ミスがない (回路図が正しいことが前提)
- シルクが入れられる (回路番号など)
- レジストがかかる
- 部品を挿して半田するだけで済む
考えるデメリットは
- ユニバーサル基板と比べて高額になる
- 万が一ミスがあった場合に修正が面倒、またはできない?
- 回路番号表示がないので回路を追いかけるのが面倒。特に時間経過がかなりあった場合。
個人的にはさほど大きくない基板で、簡単な回路でない場合はオリジナル基板を作った方がメリットが多いと考えています。
1.Kicadについて
PCB基板のデータ作成にあたりKicadというフリーのPCB CADを使います。Kicadでは電気回路図を描くこと、電気回路図にフットプリントという情報を持たせ、回路図通りにパターン(配線)を行うことができます。これで見た目はプリント基板のデータができます。このデータからガーバーデータというデータを作ることで、プリント基板メーカーがプリント基板を作るためのデータができます。ここまでKicadでできます。これをプリント基板メーカーに送ると自分オリジナルのプリント基板を作成することができます。
Kicadに関してググってもらうとたくさん出てきますので、興味のある方は自分に合う記事を探してみてください。
なお、PCB CADについてKicadを紹介していますが、他にもフリーのものがあります。当方はKicadしか触ったことがないので使い勝手等比較したことがないです。もしこれから始める方は、他のものも検討しても良いかもです。
2.Kicadで基板を描く
まず回路図を描きます。ほぼArduino Pro Mini上位互換(秋月電子)での回路と同じです。
- DFplayer Miniのボリュームの上げ下げボタンの入力追加
- 将来的に踏切上で停止した時の車両検知センサーの入力追加
- ブレッドボードに入れたのですが、サーボモータの動作状態をLEDで確認するためのLEDの追加
- TCSセンサーが使えなかった場合に備え、フォトリフレクタが使用できるように回路の準備
を行います。
ざっくりとやることですが、赤で囲った3枚を1枚のプリント基板にまとめます。
また、前回までのブログ上には書かなかったのですが、当初スケッチに問題があり電源投入初期にサーボモータが180°動く問題がありました。暫定対応としてオンディレータイマーを入れることを想定していたので、回路図右下はその名残です。(タイマーIC555とリレーで組みました)今は問題のスケッチを直すことで解決したので必要ないのですが、回路は入れたままにしています。(使い勝手上オンディレータイマーよりオフディレータイマーの方が良いので上のユニバーサル基板で作ったものから下の回路を起こす際に変更しています)
回路図から基板を描くと下のようになります。基板サイズは10cmX10cmです。理由は後程説明します。
これを3D画像で表示したのが下です。10cm角内に収まりました。左上の部品が載っていないところはDFplayer Miniです。部品の3D画像データがないのでありません。3Dデータを3DーCADで自作する必要がありますがしていません。
3D画像のレイトレーシング機能を使って表示したのが、アイキャッチ画像です。(このページの一番上に出てくる画像で、下記のものをレイトレーシングで表示し一部切り取った画像です)本物っぽく見えますね。
ユニバーサル基板は配線するのに時間がかかりますが、PCB CADは上記の部品の配置、パターンを引くのに慣れの問題もあると思いますがそれなりに時間がかかります。実際のプリント板を発注して、手元に来る前に3D画像で完成状態が見られるのもメリットですね。
それと配線の引き回し含めてこだわると修正に時間がかかります。この辺りはそれなりに妥協が必要かなあと思います。試したことはないですが自動配線機能もあるようです。
3.プリント基板メーカーについて
プリント基板メーカーは、日本にもたくさんありますが趣味に使うにはかなり高額になってしまいます。なので当方は中国メーカーに依頼しています。他の方のブログを見ると中国メーカーだから品質が悪いというような書き込みがあったりますが、製品(商品)として組み込むならそれなりの品質を求めるのも必要だと思いますが、個人レベルではパターン(配線)が途切れているなど使えないことがなければ問題ないと思います。品質にこだわるなら費用をかけて日本メーカーに依頼するのが良いと思います。
下によくブログに紹介されているメーカーをリストアップします。
- P板.com (日本メーカー)
- SeeedStudioのFusionPCB (中国メーカー)
- ELECTROW(中国メーカー)
- PCBgogo (中国メーカー)
過去2回ほど2番目のFusionPCBというところでオリジナル基板を発注したことがあります。特に品質的な問題に当たったことはないです。それより自分のミスがありました(デヘ!)ここを使った理由は、
- 10cmX10cm以下
- 両面基板
- 基板厚1.6mm
- レジスト色:緑
といった標準的な仕様(オプションを付けない)であれば、10枚まで4.9USDで作成できます。これに送料がかかりますが、送料含めて3000円以下で作成できます。10枚全部使うというケースは趣味レベルではあまりないと思いますが、単純計算で1枚300円以下です。そう考えると結構割安ではないでしょうか?
それとホームページが日本語表示です。(PCBgogoも日本語表示対応。初めて発注した当時が日本語対応していたか不明。PCBgogoも10cm角10枚5USDでできます)
なお10cmX10cmを超えると急に値段がアップするので、事前に見積りでおよその価格は確認した方が良いです。
納期は過去2回の発注経験からすると、発注して7~10日ほどで手元に来ます。個人的には結構早い気がします。
4.基板を発注します
今回もFusionPCBに依頼します。(以下は初期画面)
これでポチッと注文しました。来るのが楽しみです。
ご覧いただきありがとうございました。
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