ジオコレ踏切 TCSセンサーをフォトリフレクタに変更する (Nゲージ 鉄道模型)

電子工作

半年くらい前に踏切、信号機のセンサーとしていくつかのセンサーの種類を検討しTCSセンサーを選択しました。

踏切のセンサーにTOMIXのTCSセンサーを使っているのですが、今更ながら問題があって再検討始めました。

踏切区間へ入る際のセンサーとしてTCSセンサーを使う分には問題はありませんが、踏切区間から出る際に問題が発生しています。具体的には、そこそこゆっくり走行させると踏切通過中に遮断桿が上がってしまいます。

プログラムではゆっくり走行すると台車と台車の時間間隔が空き、踏切を車両が通過したと認識してしまいます。元々台車と台車の時間間隔をプログラム上見ていますが、これを長くしていくと車両がセンサーを過ぎてから遮断桿が上がり始めるまでが遅く(遠く)なってしまいます。

なので再度フォトリフレクターの検討をすることにしました。フォトリフレクタであれば車両が通過している間車両裏を検知するので台車よりも間隔が短くなると想定されます。なお過去使ったフォトリフレクターはTPR-105という小型の物を試しました。

フォトリフレクターの比較

今回はフォトリフレクターTPR-105以外に秋月電子で比較的安価に手に入るフォトリフレクターを選んで比較してみました。(価格は2022年6月時点)

  • TPR-105 GENIXTEK製 40円/個
  • LBR-127HLD Letex Technology製 50円/個
  • RPR-220 ローム製 100円/個

TPR-105を基準にすると他は大きいです。フォトリフレクタと周辺回路も含めて基板にはんだ付けし、交換しやすいようにしました。

さらに実験するためにI2C接続小型キャラクタLCDモジュール(16x2行)のAE-AQM1602Aとフォトリフレクタのアナログ値をAVRマイコン/ATtiny202(ブレッドボード真ん中あたりの小さい基板)に取り込んでAD変換値を表示させる回路をブレッドボード上に作ります。AD変換値が閾値以下になるとブレッドボード真中の赤LED点灯が点灯するようにして視覚的に分かり易くします。

実験にあたり車両の床下に白い紙やアルミ箔などフォトリフレクタが反応しやすいものは取付けていません。

最初はTPR-105です。当方の回路でAD変換値が900以下でセンサーをON(LED点灯)とするようにしています。前にセンサーを検討したときはAD変換値を1000以下としていました。よってLEDは点灯しにくくなりました。(今回は周辺環境の影響も考慮し閾値を900にしました)

TPR-105は線路に穴を開けて線路に直接固定しています。他の2種類は、線路の枕木部分にアッシュピットのように穴を開けてそこにセンサーで出るようにしています。TPR-105以外もAD変換値が900以下でセンサーをONとするようにしています。この条件は皆同じです。

車両は気動車2両とDD51+旧客1両の2種類で確認します。

次はRPR-220です。TPR-105と比べるとLEDの点灯時間が長くなっています。

最後にLBR-127HLDです。RPR-220とほぼ同様の結果となりました。

比較結果とコストからLBR-127HLDを使って、実際に踏切のセンサーとして使用しゆっくり運転でも上手くいくのか検証します。

踏切回路踏切のでテストしてみる

Arduino Pro Mini上位互換基板を使って踏切の動作を試験します。踏切の入り口センサーはTOMIXのTCSセンサーを使用し、出口側にフォトリフレクタを使用します。警報音は接続簡略化のため繋いでいません。踏切の警報灯は動作がわかるようにテスト用のLED基板を繋いでいます。

サーボモータの開状態、閉状態、動作中のLED以外に、フォトリフレクタの比較でも行った時と同様にAD変換値の閾値が900以下でLEDが点灯するLEDを追加しています。

フォトリフレクタ側は線路下に基板等が入る関係で線路下のべニアに穴を開ける必要がありますが、面倒なのでスタイロフォームの余りで橋脚を作り、段階的に線路をかさ上げしてセンサー類を置けるようにしています。

走行、動作テストを行った感じでは良さそうな気がします。

レイアウトのTCSセンサーをフォトリフレクターに置き換える

諸事情によりフォトリフレクタの線路取付け画像は直線レールです。

センサー取付位置にマークします。

カッターで穴を開けて、棒ヤスリで形を整えながら、かつセンサーがハマるか確認しながら作業します。

上手くハマるようになったら線路裏側からエポキシ樹脂接着剤でセンサー周りに付けて線路に固定します。この後電線を取付けてフォトリフレクタの周辺回路が載った基板まで引きます。

TCSセンサーがついた線路を外し、フォトリフレクタを取付けた線路に置き換えます。

では早速ゆっくり走行で試してみましょう!

結果、ゆっくり走行しても遮断桿が上がることが無くなりました。

最後に

今のところデメリットは見つかっていません。メリットとしては、車両が踏切上(センサー上)に止まる位置によりますが、踏切上で停止しても遮断桿が上がらなくなりました。床下の状況によってはフォトリフレクタの反射が弱いとONしないので上がる場合もありますが、TCSセンサーではこのようにはならなかったことです。

ご覧いただきありがとうございました。

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